台北の街を歩いていると、そこかしこに「按摩」「足つぼ」「SPA」の文字が目に入ってきます。台湾といえば夜市や小籠包も魅力だけれど、実は“癒し”を求める旅人にとってもぴったりの場所です。
今回の旅では、高齢な母と一緒の2人旅でした。観光の合間にふらっと立ち寄れる足つぼマッサージから、ラグジュアリーなスパまで、私Lulucoが実際に体験&リサーチしてみました。正直、台湾の足もみは…想像以上にハードでちょっと衝撃的でした!でも、その分、身体が軽くなる感覚はやみつきになるほどです。
「どこに行けば安心?」「高齢の母と一緒でも大丈夫?」「英語や日本語は通じるの?」という疑問にもお答えしながら、心も体もほぐれるマッサージ&スパスポットを、体験談とともにご紹介していきます。
観光の合間にぴったり!台北の足つぼマッサージ体験
台北旅行の3日目、朝から士林夜市まで歩き回って足がパンパンになってしまいました。そんな時、現地の友人に「絶対に一度は行くべき」と勧められたのが、MRT忠孝復興駅近くの「活泉足體養生會館」でした。
ドキドキの初回、現地人気チェーン「活泉足體養生會館」
実は足つぼマッサージは日本でも何度か経験済みです。でも台湾式は「痛い」と噂で聞いていたので、少しドキドキしながら店内へ入っていきました。受付で日本語メニューを見せてもらい、スタッフさんに「足のむくみがひどい」と伝えると、温かいお茶を出してくれてほっと一息つきました。
出された温かいお茶をすすりながら、施術前のシートに記入します。「どこがつらいですか?」の欄には、迷わず「ふくらはぎのむくみ」と「肩のこり」にチェック。旅の移動と、荷物を持って歩いた疲れが、ここでリセットできるかもしれない。そんな期待とちょっぴりの緊張が入り混じるスタートでした。

「ソフトが良いですか?痛くても大丈夫?」

「日本ではよく行っているので普通で大丈夫だと思います。気にせずお願いします。」
足湯から始まる“試練”のような快感
施術が始まると、最初はローズの香りの足湯でリラックスから始まりました。ところが、足裏を押された瞬間「アッ」と声が出るほどの刺激!施術師さんが「腎臓、目、肩、全部疲れてますね」と笑いながら教えてくれたのが印象的でした。終わった後は足が本当に軽く、靴がゆるく感じるほどです。
旅の疲れを一気にリセットできたこの体験は、他の国では味わえない台湾ならではの“効く”癒しだと実感しました。
シニアにもおすすめ?優しめのコースもあり
70代の母が一緒だったので「強すぎないかな?」と心配でしたが、受付で「弱めが好きです」と伝えると、「リラックスコースにしましょう」と日本語で丁寧に対応してくれました。施術中も何度も「痛くないですか?」と声をかけてくれて、母も安心した様子でウトウト。「台湾のマッサージは優しいね」と笑顔を見せてくれた瞬間、私もホッとしました。
実際、台湾のマッサージ店にはソフトコースやリラックス重視の選択肢があり、年配の方や初心者でも安心。希望は遠慮せず伝えるのが、快適な体験のポイントです。
癒しの極み、台北スパ体験記|初スパで心までほぐれる
マッサージは何度か体験してきましたが、台湾でのスパは今回が初めて。旅の疲れがじわじわ溜まる中、「たまには心までほぐれる癒しが欲しい」と思い立ち、スパ好きの私は台湾のスパ文化を体験してみることに。そこで出会ったのは、想像以上にやさしく心地よいひとときでした。
憧れの「Villa.Like SPA」体験|台北中心地とは思えない静けさ
台湾でのスパ体験は初めてな私でしたが、松山文創園区近くの「Villa.Like SPA」は、ネットの評判だけでなく、現地の友人も「都会の真ん中なのに静かで癒される」と絶賛でした。
実際に訪れると、ビルの中とは思えない緑と静けさです。カウンセリングで好みのアロマを選び、私はラベンダー&ユーカリをチョイスしてみました。ホットストーンの温かさが背中をじんわりとほぐし、途中で本当に眠ってしまったほどです。
火山玄武岩ホットストーンアロマテラピー|五感で味わう癒し時間
私が選んだのは「火山玄武岩ホットストーンアロマテラピーエッセンシャルオイルSPA90分」。最初にカウンセリングを受け、香りの好みを選びます。私はラベンダーとユーカリのブレンドを選びました。
薄明かりの間接照明にヒーリング音楽、ベッドの心地よい硬さ。アロマの香りとオイルの温かさ、ぽかぽかしたホットストーンが体をゆっくりほぐしていき、思わずウトウトしてしまいました。施術後のハーブティーとフルーツも格別で、「また来たい」と思える至福のひとときでした。
台北で安心して利用できるマッサージ&スパスポット3選
旅先で「どこなら安心してマッサージやスパを受けられるの?」と迷うことってありませんか?
言葉の壁やお店の雰囲気が分からないと、ちょっと不安になりますよね。
そんな方のために、私が実際に訪れた、または現地の友人に聞いて“安心感◎&技術も本格派”と感じたおすすめスポットを3つ厳選しました。リラックスしたいあなたの旅時間に、ぴったりの場所ばかりです。
活泉足體養生會館|安心の日本語対応&選べるコース
まずご紹介するのは、忠孝復興駅からすぐの「活泉足體養生會館」。歩き疲れてふらっと立ち寄ったのに、まるで常連のような安心感に包まれました。受付では笑顔のスタッフが日本語メニューを見せながら、施術内容を丁寧に説明してくれて、とてもわかりやすかったです。

「コンニチハ〜!你好!」

「ふくらはぎと足の裏が痛いので来ました。」

「OK!まかせてください。」
施術中は、ちょっと涙が出そうなくらい痛かった部分もありましたが、それでも途中から不思議と体がゆるんでいく感覚があります。終わった後は、足が羽のように軽くなっていて、ブーツの中で足先が踊りだしそうでした。そして歩きすぎて腰も重かったのが軽くなっていました。
母も一緒に受けたのですが、「私はソフトで」と伝えると、強さを調整してくれて、母は半分眠っていました。親子で来ても、それぞれのペースで施術を受けられるのがうれしいポイントでした。
活泉足體養生會館 https://lifeenergys.com/
Villa 32(北投)|静けさに包まれる、大人だけの隠れ家スパ体験
スパ好きな私は以前から、台湾のこの自然が溢れているこのスパに行ってみたい!と強く憧れていました。そのVilla32へ行けたことは、今回一番満足感と達成感があるものになりました。
温泉の香りがふわりと漂う駅を降りて、緑に囲まれた細道を数分歩くと、見えてきたのは大きなガラスの扉と、柔らかな空気に包まれた邸宅のような空間でした。
チェックインを終えると、静かに微笑んだスタッフが私たちを個室スパルームへ案内してくれました。シンプルで洗練された空間に足を踏み入れた瞬間、心がすっと静まり、非日常の世界へと切り替わるのを感じました。
源泉かけ流しの湯にゆったりと身を委ねると、気づかぬうちに蓄積していた疲れがじわじわと浮かび上がってきます。その後のマッサージでは、セラピストの手が温かく背中を流れ、心の奥まで癒されるような感覚に包まれました。
施術後、母とラウンジで静かに外の緑を眺めていた時間は、言葉のいらない贅沢でした。満ち足りた気持ちと、母のやさしい笑顔──それが、何よりのご褒美でした。
Villa32 https://www.villa32.com/zh-tw
盲人按摩|言葉を超えて伝わる“手の感覚”
旅の中で一番印象的だったのが、台北市内の「盲人按摩」店です。日本でも何度か利用したことはありますが、台湾の盲人マッサージ師さんは本当に“手の感覚”が鋭いということです。

「Lulucoさん、盲人按摩はとても上手い人が多いですよ。丁寧だし私はよく行きます。私がよく行っているところを教えますので、ぜひ行ってみてください!」
ドアを開けると、店内は静かで、壁にかかった点字の案内や、ローカル感漂う空間に一瞬身が引き締まります。受付の方に伝えると、白杖を持った男性が「こんにちは!你好!」と静かに挨拶してくれて、その手のやさしさに思わず安心しました。
施術中、言葉は少なくても、ピンポイントで「ここが冷えてますね」「ここは疲れてる」と指摘され、終わった後は肩が驚くほど軽くなりました。地元の方に「本当に上手い人が多い」と聞いていた通り、技術の高さと人柄に感動しました。旅の思い出として強く心に残る体験です。
得力健康マッサージステーション https://www.taipeinavi.com/beauty/219/
ちょっと豆知識|台湾のマッサージ文化と注意点
正直、私は最初、言葉の壁が不安でした。「どんな風に伝えればいいの?」「強さはどう調整してもらうの?」でも実際には、心配していたよりずっとスムーズでした。
言葉そのものよりも、「気持ちを伝えようとすること」が、何よりも大切なんだと感じました。多くの店舗で英語または簡単な日本語メニューがあり、Google翻訳を使えばほとんど問題なしとです。写真付きの施術メニューがあるお店を選ぶのもおすすめです。
マッサージ中、無理せず声に出して大丈夫
台湾のマッサージでは、「我慢しない」ことが基本だと痛感しました。強さの調整も「ソフトリー」や「ストロンガー」と伝えれば十分に通じ、スタッフも快く対応してくれます。遠慮せず、自分の体の声を素直に伝えることが、心地よい癒しの時間をつくる大切なポイントだと感じました。
チップ文化は?支払い方法は?リアルなやり取りから学んだこと
基本的に台湾ではチップ不要ですが、私が訪れたあるローカル店では、施術が終わったあとに「ありがとう」と一言添えて、50元だけ渡したことがあります。無理に払う必要はないけれど、ものすごく丁寧にやってくれた時や、閉店間際に駆け込んだときなど、「心ばかり」の気持ちを込めたくなる場面もありました。
支払いは現金が中心ですが、最近はLINE Payや悠遊カードでの支払いが可能な店舗も増えています。ただし「カードOK」と書いてあっても、実際は「今日は現金だけ」なんてこともあったので、現金はいつも少し余裕をもって持っておくのが安心です。
施術後の“あたたかいお茶”に、ほっとする
台湾のマッサージ店では、施術後に温かいお茶を出してくれるのが共通のおもてなし。特に印象的だったのは、活泉足體養生會館のほんのり甘い金柑茶で、体にじんわり染み渡るような心地よさがありました。ローカル店では白湯や洛神花茶(ローゼルティー)などもあり、素朴ながら心がほっとするひとときでした。
よく出されることが多いお茶
・烏龍茶(ウーロンチャ)
・金柑茶(ジンカンチャ)
・生姜茶(ショウガチャ)
・洛神花茶(ローゼルティー)
- ラグジュアリー系スパ → 香りのよいハーブティー系が多い
- ローカル系マッサージ → 白湯 or シンプルなお茶
マッサージとスパが旅の思い出になる台北へ
旅の中で“癒しの時間”を持つことの大切さを、今回の体験を通して実感しました。足もみの痛みに耐えたその夜は、ぐっすり眠ることができ、スパで心まで解けたあとは、街の景色までやさしく見えました。
台湾のマッサージやスパは、ただのリラクゼーションではなく、「身体のコア、奥深くまで、心まで整えてくれる時間」でした。どこか日本人にとって懐かしく、安心できる空気が流れています。
次に台北を訪れるときは、観光やグルメだけでなく、ぜひ「マッサージ&スパの旅」もスケジュールに入れてみてください。きっと、また違った台北の顔に出会えるはずです。
コメント