※本記事は2025年4月に筆者が75歳の母と実際に台北を訪問・体験した内容をもとに執筆しています。料金や営業時間は変更の可能性がありますので、訪問前に公式サイトでご確認ください。
台北の街を歩いていると、目に飛び込んでくるのは「按摩」「足つぼ」「SPA」の文字。夜市の喧騒を抜けた静かな路地にも、MRTの駅前にも、あちこちに癒しのサインが見えてきます。
今回は75歳の母と二人で台湾へ。「母を連れて行っても大丈夫?」「バリアフリー?」「言葉は通じる?」――そんな不安を抱えながらも、憧れのラグジュアリースパから地元の盲人按摩まで、親子で体験してきました。
親子旅で重視したい「安心ポイント」とは?
高齢の母を連れての旅では、通常の旅行とは違う配慮が必要でした。私が今回の台北旅行で特に重視したのは、次の4つのポイントです。
- バリアフリー対応
母は杖を使って歩いています。店の入口に段差がないか、椅子は座りやすい高さか、トイレは近いか、こうした細かな点が、安心して過ごせるかどうかを左右しまました。 - スタッフの気配り
言葉が通じなくても、スタッフの方が母の動きをさりげなく見守り、必要なときにサポートしてくれる、そんな「空気を読む力」がある店を選びました。 - 施術の強さ調整
高齢者の体は、想像以上にデリケートです。「強すぎる」と感じたとき、すぐに調整してくれるかどうかは重要なポイントです。我慢させない文化があるかを確認しました。 - ゆったりとした時間設定
慌ただしく「次の予約が」と急かされることなく、施術後もゆっくりお茶を飲みながら体を落ち着かせる時間があること。これが、高齢者にとっては何より大切です。
台北で安心して利用できるマッサージ&スパスポット2選
これらの視点を踏まえ、実際に訪れた中から「親子でも自分のペースで癒される、安心感のあるスポット」を3つ厳選しました。
Villa 32(北投)|静けさに包まれる、大人だけの隠れ家スパ体験
訪問日時:2025年4月 週末の11:00〜15:00
体験コース:プライベートスパルーム+アロママッサージ120分(要予約)
料金目安:1人あたり10,000円〜15,000円
アクセス:MRT新北投駅から徒歩15分(タクシー推奨・約5分)
公式サイト:https://www.villa32.com/zh-tw
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憧れのスパへ――森の中の隠れ家
ずっと憧れていた「Villa 32」。北投の山の中腹にある、18歳未満入館不可の大人だけが入れる隠れ家スパです。新北投駅からタクシーで約5分、緑に覆われた小道を進むと、自然と一体化したモダンなガラス張りの建物が見えてきます。
扉をくぐると、静寂が迎えてくれました。白いシャツを着たスタッフの方が音もなく近づいてきて、「Welcome」と静かに挨拶。チェックインの手続きへ進みます。
母への配慮――さりげないサポート
チェックイン時、私は「母が杖を使っているのですが」と伝えました。スタッフの方は「承知しました。ゆっくりご案内しますね」と笑顔で応え、母のペースに合わせて歩いてくれました。
館内は比較的フラットで、大きな段差はありません。ただし、個室スパルームまでは階段を使うため、エレベーターがあるかを事前に確認しておくと安心です(私たちが訪れた際は、スタッフの方が母の荷物を持ってくれました)。
個室スパルームへ――非日常への扉
2階の個室スパルームへ案内されます。扉を開けると、窓いっぱいに映る緑の景色。部屋の中央には源泉かけ流しの石造りの浴槽、その横にマッサージベッドが配置されています。
「まず温泉にゆっくり浸かってください。準備ができたら呼び出しボタンを」とスタッフの方が説明し、静かに退室されます。
源泉かけ流しの温泉――体が溶けていく
温泉の温度は40度くらい。少しぬるめですが、長く浸かるにはちょうどいい温度です。硫黄の香りに包まれ、窓の外には風に揺れる木々。気づけば30分が経っていました。
母も隣の個室で温泉を満喫。後で聞いたら「気づいたら40分も入ってた。膝の痛みが和らいだわ」と笑っていました。
アロママッサージ――東洋と西洋の融合
呼び出しボタンを押すと、セラピストの方が入室。「今日はどこが疲れていますか?」と聞かれ、「肩と腰です」と答えると施術が始まります。ラベンダーとユーカリの香りに包まれ、手のひら全体で疲れを「流していく」感覚があります。
時折ツボを押す指先の圧が心地よく、気づけば体が完全に脱力していました。120分の施術が終わった時、私は半分眠っていました。「お疲れさまでした」という声で、ようやく現実に戻ってきます。
施術後のラウンジ――母と過ごす静かな時間
施術後、母と合流してラウンジへ。窓の外には、相変わらず緑の景色が広がっています。ハーブティーをいただきながら、言葉少なに座っている――でも、それが心地いい。
母が「ありがとうね」とぽつりと言いました。私も「こちらこそ、一緒に来てくれてありがとう」と返します。この時間こそが、何よりのご褒美でした。
Villa 32の親子旅向け安心ポイント
独自のハイブリッド施術:「東洋の経絡×欧州式アロマ」を組み合わせたマッサージで、心身のバランスを深く整えてくれます。高齢者の体にも優しい、強すぎない施術です。
最高峰のホスピタリティ:スタッフの方々の立ち居振る舞いが素晴らしい。必要以上に話しかけず、でも常に気を配っている。母の移動も、さりげなくサポートしてくれました。
- 人気のため2週間前の予約推奨
- 料金は1人あたり10,000円〜と高めですが、その価値は十分にあります
- 山の中のため、タクシーでのアクセスがおすすめ(MRTから徒歩15分は坂道)
- 階段があるため、足腰が不安な方は事前に相談すると安心です
盲人按摩|言葉を超えて伝わる”手の感覚”
訪問日時:2025年4月 平日の19:30頃
体験コース:全身マッサージ60分 600元(約2,700円)
店舗名:得力健康マッサージステーション
詳細情報:https://www.taipeinavi.com/beauty/219/
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偶然の出会い――夜の街角で
この店との出会いは、偶然でした。夜市で食べ歩きをした後、ホテルへ戻る途中、「按摩」の小さな看板を見つけたんです。店の前には、白い杖を持った方が椅子に座っていて、「マッサージどうですか?」と声をかけてくれました。
日本でも盲人マッサージは何度か受けたことがあります。でも台湾では初めて。「大丈夫かな」と少し不安でしたが、母が「ちょっと寄ってみようか」と言うので、店内へ。
静かな店内――言葉はいらない
店内に入ると、薄暗い照明の中に5つほどのマッサージベッド。受付で「60分、全身」とメモを見せると、スタッフの方が頷いてベッドへ案内してくれます。
母のベッドまでの移動も、優しく腕を支えて誘導。「ゆっくりでいいですよ」という雰囲気が、言葉がなくても伝わってきました。
体の状態を”読む”手
施術が始まると、驚くほど的確でした。担当の50代男性は無言で背中に手を置き、そっと押して確かめます。私が普段から「凝ってる」と感じている右肩、何も言っていないのに、すぐにその場所へ手が集中していきます。
母も「痛くないですか?」と聞くと、「全然平気。むしろ気持ちいい」と笑顔で答えていました。
高齢者への配慮――無理のない施術
盲人按摩で特に感心したのは、力加減の絶妙さでした。母は75歳。骨も筋肉も、若い頃とは違います。でもスタッフの方は、触れただけで母の体の状態を理解したようで、強すぎず弱すぎず、ちょうどいい圧でほぐしてくれました。
施術中、ほとんど会話はありません。でも必要なことは、すべて伝わっている。母が少し体を動かすと、すぐに「ここが痛いですか?」と察して、そっと力を緩めてくれる。この「空気を読む力」が、盲人按摩の真骨頂だと感じました。
施術後の軽さ――プロの確かさ
60分の施術が終わり、ゆっくりと起き上がります。肩と背中が、すっと軽くなっていました。
母も「体が軽い。明日また歩けそう」と笑顔。普段は「もう歩けない」と弱音を吐く母が、前向きな言葉を口にしたことが何より嬉しかったです。
会計の際、「ありがとうございました」と日本語で伝えると、スタッフの方が笑顔で頷いてくれました。その笑顔に、言葉を超えた「伝わった」という安心感がありました。
盲人按摩の親子旅向け安心ポイント
高齢者への配慮:触れただけで体の状態を理解し、無理のない力加減で施術。移動時も優しくサポートしてくれます。
誠実な料金体系:料金が店頭にはっきりと掲示されており、強引な勧誘も一切なし。
- 日本語はほぼ通じません。Google翻訳アプリを準備しておくと安心
- カード払いができない店舗が多いため、現金(1,000元程度)を用意
- 店内は薄暗いため、貴重品の管理には注意
- 足つぼではなく、全身マッサージが中心の施術内容です
足つぼマッサージなら――専門記事へ
今回の記事では、高級スパと盲人按摩の全身マッサージを中心にご紹介しました。
もし「足つぼマッサージの詳しい体験記が知りたい」という方は、別記事「本格台湾式リフレクソロジー初挑戦!疲れた足と心にしみる「癒し文化」の真実」をご覧ください。
そちらでは、以下の内容を詳しく解説しています:
- 台湾式リフレクソロジーと日本の足つぼの違い
- 足つぼ専門店3軒の詳細体験レポート
- 施術の流れ(足湯→施術→お茶)
- 痛気持ちよさの先にある体験
- 足つぼとボディマッサージの使い分け
言葉の壁を越えるコミュニケーション術
「中国語が話せないけど大丈夫?」、これは親子旅で最も心配だったポイントです。でも実際には、ちょっとした工夫で驚くほどスムーズにコミュニケーションできました。実践して効果があった方法をご紹介します。
Google翻訳を活用する
台湾のマッサージ店では、Google翻訳があればほとんど問題ありません。私が実際に使ったフレーズを紹介します:
- 「もう少し弱く」→「請輕一點」(チン チン イーディエン)
- 「もう少し強く」→「請重一點」(チン ヂョン イーディエン)
- 「ここが痛い」→「這裡痛」(ヂェリ トン)
これらをスマホにメモしておくか、Google翻訳の画面を見せるだけで、スタッフの方は理解してくれます。
笑顔と感謝の気持ちで伝わる
言葉そのものよりも、「気持ちを伝えようとすること」が大切です。痛かったら顔をしかめる、気持ちよかったら「ん〜」と声を出す――こうした自然な反応が、一番のコミュニケーションになります。
台湾ではチップは基本不要ですが、ローカル店で特に丁寧に対応してもらった時は、感謝の気持ちとして50元(約230円)程度を渡すこともあります。Villa 32のような高級スパでは完全に不要です。
マッサージとスパが旅の思い出になる台北へ
旅の中で「癒しの時間」を持つことの大切さを、今回の体験を通して改めて感じました。特に高齢の家族と一緒の旅では、「疲れたら休む」「無理しない」、こうした時間が、かけがえのない思い出になります。
次に台北を訪れるときは、観光やグルメに加えて、ぜひ「マッサージ&スパの時間」もスケジュールに入れてみてください。大切な人と一緒に「癒される時間」を共有できたこと、それが、今回の旅で一番の宝物になりました。
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