「最近、仕事の合間に深呼吸すら忘れていたな…」
そんな朝、SNSで目に飛び込んできたのは、一枚の写真でした。烏来渓谷のエメラルド色の川が、画面の中で静かに輝いていました。
ちょうどその頃、友人マリエさんから届いた「週末、どこかでリフレッシュしない?」というメッセージが、背中をそっと押してくれました。

台北駅からわずか40分。
台北市南部の山あいにある温泉地で、渓谷美・温泉・タイヤル族の文化が色濃く残るエリアです。
空気の湿り気や木の香りがまったく違い、着いた瞬間に旅のスイッチが入りました。
台北より2〜4度ほど涼しく、夏は折りたたみ傘があると安心です。
朝の空気にはまだ冷たさが残っていて、台北の喧騒を背に、別の時間への扉が静かに開いていきました。
※この記事は2025年5月中旬(平日)に実際に訪れた体験をもとに作成しています。料金・営業時間・運行状況は変更される場合があるため、訪問前に公式情報でご確認ください。
バスで手軽に大自然へ|新店駅から849番バスで烏来へ
新店駅のバスターミナルは、知らないと迷う場所にありました。
実際に困ったこと|バス停が少し分かりづらい(失敗談)
「改札を出たらすぐ見える」と思い込んでいたのが失敗でした。
バス乗り場は駅の正面ではなく、建物の裏手側へぐるりと回り込んだ先にありました。
5分ほどロスしたので、時間に余裕を持って動くのがおすすめです。
地元の学生に道を聞きながら、なんとか849番バスを見つけることができました。運転手さんも笑顔で「OK!」と迎えてくれました。

目的地に着く前から、すでに旅の空気に染まっていました。バスに乗っただけなのに、どこかで気持ちのスイッチが切り替わっていました。
🚌 バスに乗るまでの、Lulucoのメモ(2025年5月・平日)
- 改札を出たら、まず左に行かないこと。
バスターミナルは駅の裏手にあり、正面から出ると逆方向になります。私たちは正面に出てしまい5分ロスしました。 - 849番は「烏来」行きを必ず確認。
同じ乗り場に複数の路線が止まるため、行き先表示を見てから乗るのが安心です。 - 運賃は悠遊カードで支払いOK。
乗車時と降車時の2回タッチが必要です。片道約30NTD目安。
📌 参考:台北客運公式サイト(時刻・運行状況の最終確認はこちら)
日帰りモデルコース|台北発・約6時間プラン
私たちが実際に歩いた、烏来日帰り6時間の流れです。

| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 8:15 | MRT新店駅 到着 |
| 8:30 | 849番バスで烏来へ出発 |
| 9:15 | 烏来到着・温泉街散策 |
| 10:00 | 個室温泉(約1時間) |
| 11:30 | 老街で竹筒飯ランチ |
| 13:00 | タイヤル族工芸(ブレスレット) |
| 14:30 | 川沿いの足湯で休憩 |
| 16:00 | 烏来発 → 台北へ |
渓谷沿いの個室温泉で深呼吸|春秋湯屋へ
終点で降りた瞬間、湿った風と草の香りが体ごと包んできました。
石畳を下り、引き戸を開けると、窓いっぱいの渓谷の緑が飛び込んできて、声も出ませんでした。

烏来の温泉はどっちが合う?|個室派 vs 大浴場派(2施設比較)
🛁 春秋湯屋(個室温泉)
🔑 予約は前日までに済ませておくこと
私たちは2日前に電話で予約しました。当日に飛び込んだ友人グループが断られているのを目の前で見たので、週末はとくに要注意です。
💴 現金を必ず手元に。カードも悠遊カードも使えませんでした
ATMは老街に1台ありましたが混んでいることも。台北を出る前に現金を用意しておくのが安心です。
🪣 タオルは持参が正解
レンタルはありましたが1枚ごとに追加料金が発生しました。2人分持っていけばそのぶん節約できます。
🌿 渓谷が見える部屋は早い者勝ち
予約時に「渓谷側の部屋がいい」と一言伝えるだけで対応してもらえました。黙っていると普通の部屋になる可能性があるので、必ず伝えることをおすすめします。
🏊 璞石麗緻温泉会館(大浴場/スパ系)
⏰ 狙い目は開館直後か、14時以降
11時〜13時の昼ピークは入口に列ができていました。時間に余裕があるなら、午前の早い時間か午後にずらすのがおすすめです。
👜 貴重品の置き場を入館直後に確認すること
ロッカーの場所が分かりにくく、スタッフに聞いてやっと見つけた、という声を近くにいた日本人観光客から聞きました。入ったらまず場所を確認するとスムーズです。
🗣️ スタッフへの質問は中国語か英語で
日本語は通じませんでした。「タオルはどこですか?」「更衣室はどこですか?」など、よく使うフレーズをスマホにメモしておくと安心です。


烏来名物ランチ|竹筒飯と山野草の天ぷら
温泉で芯から温まった後は、賑やかな老街の散策へと繰り出しました。川沿いの小さな食堂「老街竹筒飯」に立ち寄りました。竹の香りとともに広がるもち米の甘み、揚げたての天ぷらの香りがたまりません。

烏来の食事情報
🍴 老街で食べるなら、知っておきたいこと
🕙 11時前に入るのが正解でした
11時前に入店したときはまだ席に余裕がありましたが、出るころには外に列ができていました。竹筒飯はその日の分がなくなり次第終了なので、温泉は午前中に済ませてから向かうのがおすすめです。
🎋 竹筒飯は「香り」が先に届きます
席に座る前から、竹を蒸す甘い香りがお店の外まで漂っていました。マリエさんが「これ、匂いだけでもう満足かも」と言ったくらい。食べる前から旅の記憶に残る一品でした。
💬 注文は指差しでも大丈夫でした
メニューに写真があり、日本語表記はありませんでしたが、指差しとジェスチャーで十分通じました。店員さんも慣れた様子で、スムーズに注文できました。
タイヤル族の工芸にふれる|祈りが織り込まれた手仕事
温泉街を少し奥に進むと、木造の軒先に色とりどりの織物やビーズが揺れていました。
店主が教えてくれたのは、タイヤル族の色と模様に込められた意味です。
「赤は勇気、黒は大地、ひし形は家族の絆」。
模様は飾りではなく、祈りや記憶の言葉でした。
さっそくブレスレット作りに挑戦すると、指先で糸のざらりとした感触を確かめるうちに、時間の流れがゆっくりになっていきました。
工芸体験ガイド
🎨 工芸体験、行く前に知っておきたかったこと
🪡 「何を作るか」は入る前に決めておくと迷わない
店内は商品と体験メニューが一気に目に飛び込んでくるので、事前に「今日はこれを作る」と決めておくとスムーズです。
🎨 色選びに時間がかかります。余裕を持って
色に意味があると知ってからマリエさんは選べなくなっていたので、体験込みで最低1時間は見ておくことをおすすめします。
🗣️ 店主に「意味を教えて」と聞いてみてください
色や模様の意味を店主に直接聞いてみてください。片言の英語と翻訳アプリで十分通じますし、それを知ってから作ると同じブレスレットでも全然違うものになります。
足湯、行く前に知っておきたかったこと
🧦 靴下は脱いだ瞬間に濡れます
足湯周辺の石畳は常に濡れているので、サンダルか替えの靴下を必ず持参してください。スニーカーで行った私は、帰りのバスの中でずっと靴下が湿ったままでした。
📍 場所は「老街を抜けた先」と覚えておくと迷わない
老街のメインストリートを川沿いにまっすぐ進み、賑やかなお店が途切れたあたりで見えてきます。看板が小さいので通り過ぎ注意です。
⏰ 夕方前の空いている時間帯が狙い目
私たちが行った14時半頃はほぼ貸し切り状態でした。16時以降は混むこともあると地元の方に聞いたので、帰りのバスに乗る前にひと息つく感覚で立ち寄るのがちょうどいいタイミングです。
🧴 温泉の後に足湯に入ると、じんわり感が全然違います
個室温泉の後に入ると、ぬるめのお湯がちょうどいいクールダウンになります。温泉→ランチ→工芸→足湯の順番が、体に無理なく一番気持ちよく回れました。
予算の目安|日帰りでどれくらいかかった?
旅行サイトの「目安」と実際は少し違うもの。私たちが使った金額をそのままお伝えします。
2人合計でざっくり4,000〜5,000NTD前後(温泉・ランチ・体験込み)。
交通は行きと帰りで変えました
行きはMRT+バス、帰りは疲れてUberに。バスの本数が少ない時間帯だったこともあり、この判断は正解でした。
温泉は2人で個室貸切に
ゆったり過ごせて荷物の心配もなく、1人あたりの負担も思ったより少なめ。2人旅なら貸切がおすすめです。
予想外に出費したのが体験系
「せっかくだから」と手が伸びて、気がつくと予算オーバーに。でも振り返ると、ここはお金をかけてよかったと思っています。
※金額は訪問時点の目安です。最新料金は現地・公式情報でご確認ください。
よくある質問(Q&A)
Q. 雨の日でも楽しめますか?
温泉や工芸体験は屋内なので安心。ただ石畳は非常に滑りやすいので、マリエさんのようにサンダルではなくスニーカーで行くのが正解です。
Q. 悠遊カードだけで足りますか?
バスはOKですが、老街や工芸店は「現金のみ」が多め。お目当ての品を諦めないよう、1人1,000元はキャッシュを持つのがLuluco流です。
Q. トイレやWi-Fi事情は?
山あいでWi-Fiが不安定な場所も。トイレは老街で探すより、「温泉宿で済ませてから散策に出る」のが、一番綺麗で混雑も避けられます。
📖 あわせて読みたい
今回の烏来のように、家族それぞれが自分を取り戻した旅。迷いながらも決断を重ねた、三世代旅の全体像やリアルなポイントについてはこちらの記事にまとめています。
[車椅子で巡る台湾旅行のリアル|初めての親子旅で私たちが迷い、決めたこと]
まとめ|日帰りでも、心がほどける”癒しの谷”
帰りのバスの窓に映る自分の顔は、来るときよりも柔らかく、どこかすっきりして見えました。
短い滞在でも、心の奥にやさしい余白が残る、それが烏来の魅力です。
マリエさんが帰り道、ブレスレットをそっと触りながら「また来ようね」とつぶやきました。
私は何も言わずにうなずきましたが、心の中では「絶対来よう!」と決めていました。


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