ナビは“台湾マスター”の息子!小籠包巡りの旅が始まった
台湾旅行で欠かせないグルメといえば「小籠包」。今回の旅は、大学時代に台湾で留学経験がある息子・龍一の誕生日祝いも兼ねた特別なものになりました。
龍一は台湾滞在中に地元の食文化に触れ、その魅力を深く理解している“台湾マスター”。そんな彼が「観光地じゃなくて、本当に美味しい店だけ行こう」と提案してくれたことで、この旅は単なる観光ではなく“通が選ぶ名店巡り”へと変わりました。
息子との会話や現地でのエピソードを交えながら、小籠包巡りの三日間を振り返ります。親子で熱々の小籠包を頬張る瞬間は、味だけでなく思い出も心に刻まれる特別な時間でした。
地元民に愛される名店をめぐる小籠包の旅。グルメサイトではなかなか出会えない、本当に“美味しい”一皿に出会えた、特別な三日間をレポートします。親子で熱々の小籠包をほおばる・・・そんな瞬間が、旅をより濃く、あたたかく彩ってくれました。
”杭州小籠湯包”地元民が通うコスパ最強の名店
旅のスタートは、龍一が「台北で一番よく通った店」と話す「杭州小籠湯包」。台湾滞在中、試験後や友人とのお祝いに何度も訪れたというこの店は、彼にとって“青春の味”だそうです。店に近づくと、ちょうどランチタイムで行列が!
でも龍一は「ここ、地元の学生や会社員でいつも混んでるけど、回転早いから大丈夫」と龍一。手慣れた様子で注文票に記入し、サッと並ぶ姿に、母として少し感動。
「おかわり!」と叫びたくなるジューシー小籠包
蒸籠から立ち上る湯気とともに漂う香りは、一瞬で食欲を掻き立てます。レンゲに載せた小籠包をそっと割ると、中から溢れる黄金色のスープ。その豊かな香りと温かさが旅の疲れを癒してくれるようでした。
ひと口食べた瞬間、その味わい深さに驚きました。鶏と豚から抽出された濃厚なスープが皮から染み出し、それを包む弾力ある薄皮との相性は抜群です。
「これぞ青春時代によく食べた味だ」と龍一が笑顔で語る姿には、この店への深い愛着が感じられました。親子で「もう一皿頼もうか!」と思わず声を揃えてしまうほど、その美味しさは格別でした。

「これ、ほんとに90元でいいの?」

メチャクチャ美味しいよね!笑、「もう一皿頼もうか!」
厨房から聞こえる蒸し器の音、活気あるおばちゃんの接客、隣の席で賑やかに会話する現地の学生たち。そのすべてが、まるで一緒に“台北の日常”に溶け込んでいるような錯覚を与えてくれます。
おすすめポイント
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値段と味のバランスが神レベル! 一籠90元で本場の味を堪能
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ローカル気分が味わえる雰囲気抜群の食堂スタイル
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中正紀念堂からすぐ!観光ついでのグルメに最適
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台湾初心者でも入りやすいカジュアルな雰囲気
”金品茶樓”観光客が少ない穴場!茶葉の香りも楽しめる上品な一軒
次に向かったのは、息子が「ここは地元のホテルマンも通う穴場」と自信満々で案内してくれた「金品茶樓」。華やかすぎない落ち着いた店構えに、最初はちょっと意外な印象を受けましたが、入って納得。とても上品な店構えです。
店内は静かで清潔感があり、テーブルに置かれたメニューには美しい写真と日本語表記。初めての旅行者でも安心できる雰囲気に包まれています。
上品なスープと絶妙な皮の薄さに唸る
店内は静かで落ち着いた雰囲気。控えめな接客や流れる穏やかなBGMが心地よく、台湾茶の香りがほんのり漂う空間でした。この店について龍一から聞いた「皮が薄い小籠包」の話には期待感が膨らみます。
実際に運ばれてきた小籠包は、その薄い皮から透けて見える餡が美しく、一つひとつ丁寧に作られていることが伝わります。一口食べると烏龍茶風味がほんのり感じられ、その繊細な香りが餡やスープ全体を引き立てていました。
私をここに連れてきたかったという言葉には、この店への特別な思いが込められているようでした。
印象的だったのは、ほんのり香る烏龍茶の風味。点心だけでなく、炒飯やスープにまで茶葉の香りがふわっと漂い、餡から溢れ出るスープには烏龍茶の風味がふわり香る。上品なのに、しっかり味わい深い一品でした。

「いつか母さんをここに連れてきたかったんだ」

「ありがとうね…」
その一言だけで、もうこの旅は十分に価値があったと思えるほど。ふたりで台湾茶をすすりながら、ゆっくり過ごした時間は、旅の喧騒の中で心を整えてくれるようでした。
おすすめポイント
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烏龍茶の香りが漂う、唯一無二の点心体験
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観光客が少なく静かで落ち着いた穴場的存在
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日本語表記&日本語対応スタッフで安心
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一人旅でも安心、アットホームな店内
「明月湯包」|ローカルが通う住宅街の名店!息子の一番のお気に入り
最後に向かったのは、息子が「台北の中で一番好きな小籠包」と断言する「明月湯包」。場所は六張犁駅から少し歩いた住宅街の中。観光エリアから外れているからこその、“本物の台湾”に出会える店です。
歩く途中、息子が「この道、何度もチャリで通ったわ」と懐かしそうに話していたのが印象的。彼の台湾での生活に、少しだけ触れたような気がして、母としてじんわりと嬉しさが込み上げました。
爆発的スープの小籠包に驚きと感動
店に入ると、奥から漂う香ばしい香りに食欲が刺激されます。蒸籠が到着して、皮を破ると…スープが勢いよく飛び出すほど!思わず息子と「アツっ!」と笑い合いながらも、その奥深い旨味に感動。蟹味噌入りの小籠包はさらに濃厚で、口いっぱいに“幸せの余韻”が広がります。
お隣の席では、地元のおじいちゃんが新聞を読みながら一人で食事中。「この日常感も台湾の魅力やね」と息子が言い、なんだかその光景が心に残りました。

「この蟹味噌入り、まろやかさと濃厚なコク、美味しいね!これは日本にはないなぁ!りゅう、ありがとうね!連れてきてくれて、そしてHappy Birthday!」

「そう言ってくれるとうれしいな、ほんと何とも言えない満足感でしょ?!今度はおばあちゃんも連れてこようよ、おばあちゃん台湾は喜ぶと思うな!」
おすすめポイント
- 蟹味噌入りはマストオーダー!濃厚さが桁違い
- ローカル色強め!“本物の台湾グルメ”を味わえる
- 住宅街の静かな雰囲気で、旅の疲れもリセット
- MRT六張犁駅から徒歩圏で意外と便利
まとめ:息子との旅がくれた“本当に美味しい”記憶
今回の台湾旅行は、単なるグルメ旅ではありませんでした。息子との会話、店の空気、店員さんの笑顔――そのすべてが“味の一部”だったように思います。
今回訪れた3軒では、それぞれ異なる魅力的な小籠包との出会いだけでなく、人々の日常や温かさにも触れることができました。それ以上に、この旅では息子との会話や思い出づくりという何物にも代え難い時間を過ごすことができました。
「次はおばあちゃんも連れてこよう」という息子との約束も生まれ、新しい楽しみへの期待も膨らみます。小籠包を食べながら、龍一との他愛もない息子のおしゃべりが、どれも宝物のように思えました。
台湾の小籠包は、熱々のスープに思い出を閉じ込めて、食べる人の心まで温めてくれる。誰と食べるか、どこで食べるか。それが、本当に美味しい旅のエッセンスなのかもしれません。
息子の龍一が案内してくれたこの旅は、私にとって一生モノの記憶。そして、「今度はおばあちゃんも連れてこよう」と笑う息子の言葉に、次の旅の楽しみも生まれました。
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